劇場で見れば良かった!!!
セリフに頼らない状況説明が凄く上手い作品。怪物がささやく物語の、滲んだ水彩画のような映像がとても綺麗。
両親は離婚しており、父親は再婚相手と同居。病に倒れる母、厳しい祖母とは反りが合わず。学校ではイジメられている。子供と言うには大きく、大人というにはまだ幼い。少年を取り巻く不条理を描いていきます。
見ていると、
「もう子供じゃないんだから」
「まだ子供なんだから」
という大人たちのダブルスタンダードな対応が、少年を苦しめていくのが辛い。
誰一人味方になってくれない状況で、どんどん居場所を無くしていく少年。辛い。
サスペンス的なお話かと思っていましたが、予想していたお話と違い、凄く悲しくて優しい物語なのが素敵でした。
レビューを書こうとして、ジュラシックワールド炎の王国を担当した監督の作品だという事を知りました。
私の好みもありますが、
この監督は、怪物がささやくみたいな作品の方が得意なんじゃないかなぁ〜と思います。