中国資本になったレジェンダリー・ピクチャーズの看板的作品になる予定だったのかな？
ヌンチャク太鼓にバンジー槍、大鋏攻撃…となかなか面白いことはやっていて、絵面的にも安っぽさはあるものの見栄えは割といい感じな、一見すると歴史ファンタジー大作で、同じマット・デイモン作品で言うと「オデッセイ」なんかよりも1.5倍の製作費かかってて、レジェンダリー版「ゴジラ」と同等の予算規模なのに、クソ長いエンドロールを抜いたら90分映画という、やる気があるんだか無いんだか…という作品。
悪事に手を染めていた男が改心して英雄になろうとするんだけど、きっかけが完全に“女”でしょこれ…。そもそもこのマット・デイモン全然ワルに見えないし。そこはまぁ許容するとしても、結局ヒロインとのロマンスなのか、相棒とのブロマンスなのかのバランスも曖昧。
アンディ・ラウをもっと活躍させなさいよ。華も陰も無い役で残念。
てかこの“怪物から守るための壁”っつうプロットって「パシフィック・リム（これもレジェンダリー）」じゃね？ しかもある意味この物語の主役であろう万里の長城…たいして役に立たない。同じく壁で人類を守るって話だと「ワールド・ウォーZ」もあるけど、その原作である「ゾンビサバイバルガイド」を書いたマックス・ブルックスが原案（脚本ではない）に関わってるらしい。
まぁストーリーとかメッセージとか投げ捨てて（るつもりはないのかもだけど）の、巨額を注ぎ込んだアクションを楽しむ映画としてなら90分という判断は正しいのかなと。「ロード・オブ・ザ・リング」や「レッドクリフ」ではなく「ドラゴン・キングダム」を観るくらいの気持ちで観ましょう。
