一

角帽三羽烏の一のレビュー・感想・評価

角帽三羽烏(1956年製作の映画)
-
大木実の歌声でスタート!コメントしずらい歌唱力である。お話し的にはマジで他愛のないラブコメで特に言うことなし。満足。野添ひとみはカワイイ。一行が撮影所を訪れるシーンで佐田啓二と草笛光子が"スター"役でカメオ出演しているのは嬉しいご褒美だが、当時の撮影現場の再現としても普通におもしろい。その後の関千恵子による色彩鮮やかな脳内リハは、やっぱモダーン。クライマックス、駅伝アンカー大木実のごぼう抜き大激走は『野獣狩り』の藤岡弘に並ぶ問答無用のタフネスを感じさせる。色々あって丸く収まるお約束のエンディングも、最後の最後に恋愛から一人取り残されて拗ねる紙京子に一挙にフォーカスすることで渋い後味。洒落ている。
一