ゆみゆみ

リリーのすべてのゆみゆみのレビュー・感想・評価

リリーのすべて(2015年製作の映画)
5.0
画家であるアイナーは同じく画家の妻ゲルダの頼みで女性の足のモデルをする。
心が震えるくらいアイナーの中にある女性が感じられ泣けた。終始そんな感じで観ている間ずっと泣いていた。どうして体の性別が間違われて生まれてきてしまったのだろう。こんなにも美しく魅力的な女性(見た目ではない、仕草、表情、話し方)なのに…。

今では常識のように知られ理解されてきた性同一性障害。1900年台初頭ではそういうことがあることさえ知られていなかった。アイナー(=リリー)の苦しみはどれほどのものかと、感じるたびに胸が苦しくなった。

そして妻ゲルダも。アイナーもゲルダもお互いを深く愛しているのに…

映画館から出てもその息苦しさが続いて、映画の世界から抜けられない気分だった。
エディの演技が素晴らしく、アイナーがスーツを着て歩いていても、その表情、歩き方にもリリーがいるのがわかる。凄いことだ。自分の中のリリーはどこへいったのかと自問自答。性が同一であるのに、女としての怠けっぷりに自分に腹が立ってきた。
帰りにGODIVAでマカロン買いました。
ゆみゆみ

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