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光をくれた人のtheocatsのレビュー・感想・評価

光をくれた人(2016年製作の映画)
4.2
久々の純正・悲劇的ヒューマンドラマ。

灯台守として孤島に赴任している若い夫婦。
妊娠はしても流産が2回続き悲しみに打ちひしがれる二人・・・しかし、そこに手漕ぎボートに乗った死んだ男と生きている赤ちゃんが流れ着く。
夫は正式な連絡をしようとしたが、理性ではなく”行き過ぎた母性”が先走る妻が赤ちゃんを自分の子供として育てたいと懇願する・・・

そこから始まるのは客観的には犯罪行為でしかなく、夫の心は良心の呵責に苛まれる。
そして偶然に赤ちゃんの母親を見つけ、小舟が孤島に流れ着いた経緯も知り、何としても母親の元に赤ちゃん(すでに4歳児)を返そうと手を尽くす。。。


いやぁー、夫・妻・実の母親・その他何れの人間の心境も痛いほど良く伝わってきて、狂った母性ゆえに理性を踏み外した妻でさえ責める気にはなれず、のど元がずっと苦しくなるそんな映画でした。

自分が夫の立場なら妻の懇願を冷酷に撥ね付け、四角四面に見た通り報告しただろうなぁなんて思ったりもしました。全くつまらん男だ・・苦笑
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