ちろる

ミス・ブルターニュの恋のちろるのレビュー・感想・評価

ミス・ブルターニュの恋(2013年製作の映画)
3.6
70代手前になって突然恋も仕事も上手くいかなくなり、同居する母親とも喧嘩してしまったベティは突然あてもないドライブをスタートさせる。
自暴自棄とか、怒りとかそういうのではなく、こういうの分かるー。
ある種の自己防衛なんですよね。
知らない人の家に入ったり、訳わからない男と一晩共にしたり、これが20代の生娘なら危なっかしくて見ていられないけど、貫禄とオーラを兼ね備えた69歳のカトリーヌ・ドヌーブなら安心して観てられる。
あからさまなベッドシーンはないけど、それとなく「致した」であろうシーンもいくつか登場しますが、お美しい老女の代表であるカトリーヌ・ドヌーブですもの、とにかく色っぽいしキュート♪
この色気はもうなんなんでしょうね?
個人的には娘婿の実家にステイするラストのシーン最高!
ダボっとしたTシャツに玄関先の薔薇の花の香りを嗅ぐあのシーンのカメラワーク・・・
娘の義父も不意に見つめてるあの詩的な映像がキュンとさせられました。
タイトルはミス・ブルターニュ(ベティ)の恋と言うことですが、真実の恋に向き合うのは、とにかく大切な血を分けた大切な家族と分かり合えるところからですよね。
美しいフランスの田舎の自然に癒されて、エンディングロールまで瞑想させられてる感覚になりました。
ちろる

ちろる