さうすぽー

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破のさうすぽーのレビュー・感想・評価

3.8
自己満足点 75点

ヱヴァンゲリヲン新劇場版の2作目!
これ、今観るとストーリー展開が完全に「天気の子」じゃん!(笑)
こちらの方が先だけど。

今作を語ると、情報量が多いので長くなりそうなので長文では書きません。


今作からは遂にアスカが登場しますね。
苗字が「惣流」から「式波」に変更されたのは多分テレビアニメのドロドロした過去や設定が新しくなったというのが理由かと思います。

それも相まってか、アスカの性格がだいぶ解りやすくなった気がします。
テレビアニメ版のアスカは母のことやリョウジの事もあってか、人間的にはより深い分、かなり複雑になってしまってたのが個人的には嫌でした。
しかし今回は過去は描かれないものの、今までの生き方や境遇が劇中の言動から伝わってきてきます。
だからこそ、アスカにより親しみやすさが増した気がします。


綾波レイもシンジやアスカとの関わり、そしてシンジの父であるゲンドウとの交流を経て、「序」に比べてより人間味が増していて、彼女も積極的に展開に絡んでいたのが良いです。


鷺巣詩郎の音楽に関しては個人的に「序」よりも好きです。
特に冒頭のおどろおどろしくもカッコいい曲は不穏な展開を刺激させているし、予告にも使われた曲も凄く好きです。

また、劇中で大きく展開が動く場面では童謡の「今日の日はさようなら」と「翼をください」が流れます。
そして、「太陽を盗んだ男」のサントラが使われていたりと、非常にバラエティに富んでいます。


作画も「序」以上に綺麗ですね。
CGと手書きを混ぜ混ませた綺麗で迫力のある作画は今見ても惚れ惚れします。
この映画が10年以上前の映画なのがビックリです!


ストーリーに関しては、前半の展開や中盤のアスカの下りも好きなのですが、碇ゲンドウがシンジに浴びせる非情な台詞だったり、終盤の展開にもモヤっとしてしまいます。


特に終盤の展開に関しては非常に複雑な思いを感じています。
観ている分には神話的な展開で非常に美しい展開なのですが、そこに至った碇シンジの心情に少しクエスチョンマークが出ます。
簡単に言うと、「ミサトや同級生のトウジ達は良いの?」ですね。

特に前半はトウジ達とも積極的に交流してたものなので、そこに少し引っ掛かりました。


個人的には「序」の方が総合的には好きですが、これも好きな方です。
ストーリー的にも大きなターニングポイントになっているので、今観ても面白いです。