最愛の妻を亡くしたマークは、その死を受け入れられないまま二歳の息子アイザックと二人きりの生活を送っているが……。
マーク・ウェバーが彼の実の息子と共演したホームドラマ。実の親子だからこそ生み出せた自然体なやりとりが素敵だったが、 そのリアルさゆえに観なきゃよかったんだこんな映画、と後悔している自分もいる。
身も心も疲れきったシングルファーザーのあやふやな、ちょっとつついてやればいまにも壊れてしまいそうな空気が痛々しい。それに加え、命の冒涜ともとれる金魚鉢のシーンが重くのしかかる。
どの場面も息苦しさを感じてしまう。それこそ鉢に入れられ、故意に水を抜かれた金魚のように。