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博奕打ちのbluetokyoのレビュー・感想・評価

博奕打ち(1967年製作の映画)
2.8
賭場でさっそうと花札を切る海津銀次郎。後ろには舎弟の花沢が控えている。その姿を眩しそうに見る桜井。もう一人、あかん、と泣きべそをかいている山波新吉。
海津銀次郎が帰る道すがら、山波新吉が追いすがってきて、話しを聞いてくれと言う。
なんでも、山波新吉は女郎屋の主人なのだが、借金が溜まり、近日中に、その店を黒田組に取られてしまう。なんとかしてくれと頼むのである。銀次郎、しようがねえなあ、と言いつつ、賭場で稼ぎ出し、そのカネを新吉へ。ところが、新吉、よせばいいのに、そのカネで、素人賭場を開いてしまう。
運悪く、黒田組にバレて、カネを全部巻き上げられてしまう。借金のためのカネだったので、当然、女郎屋も黒田組の手へ。嘆いたおかみさんは自殺してしまう。
悲嘆する新吉、葬式の香典を手にすると、よせばいいのに、よーし、このカネで、店を取り返したる、と意気込むのであった。銀次郎の舎弟の花沢は、見かねてイカサマ札を使うことにする。
イカサマ札のおかげで順調に勝っていたが、運悪く、黒田組にバレて、捕まってしまう。銀次郎は、自分の指を詰めて詫びを入れ、二人を開放してもらう。
黒田組は、女郎屋の女を上海に売り払う予定。
それを聞いた銀次郎、女たちを救うために賭場へ。勝ち続ける。ある程度、カネが出来たところで、花沢にカネを持たせ、女たちを身請けさせようとする。ところが、黒田組は、もう決まったことだからと、耳を貸さない。怒った花沢、ついにドスを抜き放つ。ただ、多勢に無勢、逆襲に遭い、花沢は殺されてしまう。
それを知った、銀次郎、黒田組に殴り込む。親分を追い詰めたところへ、桜井が立ち塞がる。二人の決闘。桜井が刺されて絶命する。銀次郎さんのドスで死ねれば本望だ、と言い残す。銀次郎は親分に追い付き刺し殺す。最後に勝ったカネは、全部、新吉に渡す。今度こそ、賭け事から足を洗って真っ当に暮らせと言う。終わりである。
山城新伍さん演じる新吉は、いまでいえばギャンブル依存症なのだろうけど。
新吉のダメっぷりであるが、どんなにダメでも、海津銀次郎は許し、力を貸すところに、妙なカタルシスがあるのだ。
若山富三郎演じる、悪役、大関は、迫力満点だが、ちっこい眼鏡をかけている。ぶん殴ったりする前に、とりあえず、小さい眼鏡を外すのが印象的だ。
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