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ヒメアノ〜ルのshowtimeのレビュー・感想・評価

ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)
4.2
これぞ吉田節と言える作品。
空白を初めて見て、吉田監督の作品を観たいと思い、ブルーに続く3作目の今作。
これぞ期待していた作品であった。
日常の中の人の心の狂気とか、憎しみや憎悪的な部分を上手く表現出来ていて、本当に勉強になる。

何故こんなに日常の狂気、リアルな狂気に引き込まれるかは前半のフリにあった気がする。掃除屋でバイトする40代のおじさんと20代のおじさん。そして若くてピチピチな綺麗なお姉さん。そして謎の男。
この4人がなんとなーく生活している様子から一変することで本作がスタートした。
前半はかなり良いテンポでユーモアも取り入れつつ、誰がどんな人でどんなことを達成したいのかがシンプルに展開されていって、そこに障壁となって現れる森田。

ただ森田には暗い過去があり、単に憎めない存在にはなります。彼には彼なりの理由があって、今の彼の生活があります。
とは言いつつ、絶対的に彼のやり方には共感は出来ないですが、人はいつこのようになってもおかしくはないと思います。

あと、素晴らしい演出だなと思ったのが本当にこの日常感ですね。
どことない場所で何気ない会話や何気ない生活を演出しているところが、森田の存在感をより一層恐怖に陥れる事が出来た気がしました。
例えば、居酒屋で飲んでたり、カフェ行って仕事して、セックスをして。
そんな日常に人は嫉妬をして、、、
アクションもリアルに近くってそれがまた狂気さを増して、素晴らしいなほんまに…
一貫性があるってこうゆう事なんやなと感心。

その邪悪な悪の根源が今回は森田という男でした。それをこんなにもテンポ良くしかもユーモアも混ぜる演出力に感動しました。

ただ、タイトル以降の森田の一辺倒な行動にはちょっと飽き飽きしてしまったかも…
もう一つ展開があるとより彼に共感ができたか、気持ち悪さがましたかもな〜とは思いました!

でもとてもよかったー
チェケラー
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