このレビューはネタバレを含みます
躁鬱病の父親と暮らす事になる親子の話。
時に教養を感じさせる瞬間があれば、次の瞬間には子供みたいな悪態をついたりと、とにかく浮き沈みの大きい父親。
子供相手に本気の口喧嘩をするなど、父親として如何なものかと思うシーンが連発するわけですけど、これを見てて思ったのはシンプソンズのホーマーです。
短絡的な行動で家族に迷惑を掛けるところなど、本当にそっくりで、ある意味「実写版シンプソンズ」と言っても良い作品かもしれません。
ただ、アニメの世界だから笑って許せたものも、実写でやられると、急にリアルに感じられて、迷惑な父親だな~と思わされてしまうんですよね。
特に本作は母親が不在という事もあり、喜劇というよりは、悲劇的なニュアンスが強い様に感じられました。
最終的には、父親を肯定する様なラストになっていましたけど、個人的には良い父親なのか、悪い父親なのか、よく分からなかったです。
何か大きなドラマがあるわけでもなく、家族の日常を淡々と描く作りなので、その辺は受け手によって評価が分かれるかもしれません。