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父を探してのunuboreのレビュー・感想・評価

父を探して(2013年製作の映画)
3.7
南米作品として初のアカデミー長編アニメーションにノミネートされたブラジル製作の社会派アニメ

色鉛筆やクレヨン、水彩画など手描きの優しいタッチで描かれた色鮮やかで独創的な絵本の様な世界観でセリフも殆ど無し。さらに主人公が小学生の落書きみたいな簡素なデザインなので序盤はEテレの知育アニメを観てる感覚でふわふわ気分だったのですが
出稼ぎに行って帰って来ない父親を探しに旅立つ所から急にサイケな映像が混じってきたり徐々に社会派要素が強くなります

機械化の進歩で変わり行く産業構造や都会の孤独などブラジルの実態にもかなり斬り込んだ内容で終盤はショッキングな演出も有ったり終わってみれば宮崎駿作品と似たメッセージ性を感じる深い作品でした
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