町蔵

高麗葬の町蔵のネタバレレビュー・内容・結末

高麗葬(1963年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

母の再婚で山間の寒村にやってきたグリョンと十人の義理の兄弟との確執を軸に、貧困と飢餓、目をそむけたくなるような人間の本質を暴力的にさらけ出した禍々しい傑作。障害者になり差別されるグリョン、水場を独占する悪党兄弟、姥捨て山に向かうグリョンの母、そして村を支配する邪悪なムーダンとキャラが立った登場人物、素晴らしいセットも見もの。(復元版だが中間部二箇所欠落部に字幕説明あり)

欠落部が長く、セリフと字幕のみが延々と続きシーンを想像するシュールな体験
通常であれば公開たいしょうとはならないレベル
びっこ、おし、あばたと罵り合う
おしの女がなぜ結婚したのか、なぜ男を誘って殺したのか、欠落もありよくわからず
美術のセットは陳腐ながらワクワク感があり、山頂の骨の墓場、山道の崖、古い木のある山間広場、自分たちの家、敵対する兄弟の家等印象的
無残にどんどん死んでいき救いがないが、最後に占い老女が殺され、木が倒され、主人公が連れ子を引き取るシーンのラストに救いを見る
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