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ファイティング・ダディ 怒りの除雪車のhokaのレビュー・感想・評価

3.0
『暖かい国に福祉国家はない』

はっとした。

確かに温暖な国では作物が育つし、気候に左右されずに社会活動が可能だし、たとえ野宿でも凍死は免れる。

温暖な街では自然人口が集中して、やがてインフラの整備が必要となり、さらに治安維持のための組織が必要になり、税金の多くはそちらに振り向けられる。

寒冷地では屋外での生産活動に制限があるし、林業や漁業といった第一次産業も時期に制限があるだろう。
自然大きな人口増加は望めないから、やがて利益率の高い医薬やITや電信電話等で収益を上げ、少ない人口維持の為の再分配が強固になるのだろうか?

いや待てよ。
それでは中東の地下資源を独占している王国はどうだろう。

あれは家産制福祉国家というそうだが、福祉国家に違いはない。

だから福祉国家は、別に寒冷地である必然はないという結論に至った。

という映画の内容とは全く関係のない思考を巡らしてしまう程度には集中出来なかった。

まあとにかくあっさりバタバタ人が殺される。
息子が殺された父親が、その原因となったコカインの親玉に辿り着くまで、子分の言質を取りあっさり殺して簀巻きにして滝に捨てるを繰り返す。

折角立派なSnow plowerなのだから、もっと活躍させて欲しかった気もするが、それを使用となるとB級スプラッタになってしまう。

巻き添えを食ったアルバニアマフィアの親父とどこへ行く?と思ったら最後にパラグライダー吸い込んじゃった。

伯爵の愛車はTesla model Sに何処と無く似ていると思ったら、機密情報流用で訴訟を起こされていた。

一台1500万もするリチウム電池不良で、生産中止に追い込まれた希少価値の高いFisker Karmaには、流石に丸太は落とせなかったという事か。

やたらと健康意識の高い伯爵がいつも手にしていたCarrot juiceの味が知りたい。

原題のKraftidiotenって、権力バカで合ってる?
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