このレビューはネタバレを含みます
私が好きだった「ファンタジー」ってこういうのだったよなぁ〜!と久しぶりに満たされた感覚。映像の美しさは『クジラの子らは砂上に歌う』、ヴァイキングの絶望感は『ロード・オブ・ザ・リング』、写本が題材であるところは『夜の写本師』をそれぞれ思い出す。全体を見るとヴァイキングの犠牲者が多く闇の時代であるが、主だった登場人物にはそれぞれ光がもたらされるポジディブなストーリーだった。
聞き間違いかもしれないが、修道院長の「死神がきたか」みたいな台詞(字幕)の時に英語音声ではangelと言っていた気がする。未完成の書を見たブレンダンが「天使が書いたみたい」と言い、その書を引き継ぎ完成させたブレンダンを見て修道院長がangelと呼ぶのは素敵な伏線回収だと思った。
インクの中でも特に緑のインクが取り上げられているのはやはりアイルランドだからか? あと英語音声もしっかりアイルランド英語の発音だった気がする。アイルランド語音声版も存在しているようなので機会があれば視聴したい。