おたしん

アイヒマン・ショー/歴史を写した男たちのおたしんのレビュー・感想・評価

3.7
史上最悪の虐殺を世界が知ったのは彼らの成し遂げたことがキッカケだった。
どれほどの人がどれほど酷いことをされどのように死んでいったか。
残酷すぎるけど知るべき事実。

命を狙われることもあったけど屈せずに撮り続けた彼らは賞賛されるべきだと思う。
多くの人が虐殺の全貌を知ることができたし生存者や遺族も少しだけ報われた気持ちになれていたらいいな。

実際の映像も混ざっていて脳裏に焼き付くような悲惨な状態もあった。
600万人が犠牲になっていると思うと自ずと泣いてしまった。
同情とか可哀想とかより悔しい。
過去のことだしナチスの人間も死んでいるだろうから何もできないんだけどどうにかして償わせたい。

あの映像を表情変えずに見つめるアイヒマンには感情すら湧かなかった。
自分のしたことをどう思ってるのか。
反省なんて一生しても許されない。
死刑なんて優しすぎるのではないか。
生死のギリギリを続けさせて苦しんで欲しかった。

ナチス作品は何度見ても怒りを堪えきれない。
悔しくて泣いてしまう。
でも忘れてはいけない事実だから見る。
600万人が殺された。
死ぬべきではない人たちが。
何の罪もない人たちが。

本作は虐殺の残虐さとそれを知った人たちの反応を感じることができる。
裁判の映像で当時の雰囲気も感じた。
どうしても許せないけど何もできないことが悔しくて辛い。
クソナチスの人間たちは地獄で永遠に苦しんでください。

裁判のシーンで『ハンナアーレント』を思い出した。
活躍を知られていない人もたくさんいるから知っていきたい。
おたしん

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