復活のよにだ

アイヒマン・ショー/歴史を写した男たちの復活のよにだのレビュー・感想・評価

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ホロコーストの重罪人であるアイヒマンがユダヤ人の聖地であるイスラエルで裁かれるという、歴史的裁判の様子をテレビ撮影した男たちの史実作品。


アイヒマンの裁判というテーマは興味深く、裁判を通してホロコーストの実態や生き残ったユダヤ人たちの思いや葛藤まで踏み込んで作られている事は好感が持てたけど、「アイヒマンの裁判を撮る男達」とやや内容を絞りすぎて100分弱と短い上映時間の割に長く感じた。

重いテーマがそれを感じさせたのもあるけど、テンポが悪かったり、あまりに話やキャラの背景を端折りすぎた感は否めない。(実在の人物だからと言われたらそれまでだけど、それでも情報は欲しい。)

ただ、裁判の放送を使命とするテレビマン達だけの話ではなく、裁判の様子が実在の映像と織り交ぜられながら進んでいく様子は臨場感があり、緊張と苦しほどの吐き気を感じることができた。
アウシュビッツの実録動画も出てきた時は耐えられずに目を閉じてしまったけど、映画として見ない限りは一生見ないままだったろうなと思うと貴重な体験かもしれない。


今作の予習でハンナ・アーレントを見たけど、わたしはそっちの方が映画として好きだったし、楽しく見れた気がする。
ちょうど今作の後半部分と時間軸がリンクしていて、その後の世間の反応がなどが描かれているので興味がある人にはお勧め。
復活のよにだ

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