ベンアミ

奇蹟がくれた数式のベンアミのレビュー・感想・評価

奇蹟がくれた数式(2015年製作の映画)
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この映画に対してある種逆説的になってしまうが、目の前にいる人に対して、なぜ今その人がここに居て、このストーリーがどこに行くのかのプロセスに面白みや重要性を感じる。文字通りの意味での存在「証明」が目の前で繰り広げられて行くことが面白い。
最近よく、ピカソがナプキンに走り描きをした絵の話を聞くことがあるが、本当にそうだと思う。

多次元のどこかに存在する数式の、無秩序に絡み合った糸の一本を3次元まで引っ張ってくることのできる天才ラマヌジャンと彼の理解者たろうとして心と才能を尽くしたハーディの関係性に心暖まる。

また、舞台的な観点から言うと、1914年の、まさにWW1が開戦した時期にあり、イギリスで生活をしているインド人という微妙な立場の主人公。国粋主義と売国の両極端に至らず、人々が共存できる線はどうしたら作れるのかと思った。

さらに言えば、
ラッセルのことをかっこよく描きすぎ!!
まじでかっこいい
最終講義で「正確さは作り物である」と言える人だなぁって思う。
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