さすらいの用心棒

インクレディブル・ファミリーのさすらいの用心棒のレビュー・感想・評価

3.8
元ヒーローのボブは、妻がヒーロー活動をしている間、家事と育児を任されるが────

「育児」も「家事」も、「世界を救う」こと以上に大変なこと。
前作から14年を経て「家族」に対するアプローチが非常に現代的になり、さらに女性の社会進出、マイノリティ、大量生産と大量消費といった多くの社会問題をまとめながら誰でも楽しめるエンタメに織り上げる技術と発想には舌を巻いてしまう。
アメコミを基調としたハイコントラストな画作りも前作とは異なる試みのひとつだろう。とにかく画がカッコよく、実際に色んなシーンで一時停止したけど、どこで止めても画として成立してしまっているからすごい。
14年の間に『ミッション・インポッシブル』などの実写映画も手掛けてきたブラッド・バード監督。実写でも3Dでもこれだけ成果を出せたのだから、願わくば2Dに戻って『アイアン・ジャイアント』のような映画をもう一本つくってくれないだろうか。