Chippy

アンナと過ごした4日間のChippyのレビュー・感想・評価

アンナと過ごした4日間(2008年製作の映画)
3.0
ストーカーの話です。前科のある(本当は無実)冴えない中年男が、向かいの家に住んでいる看護師に密かな恋心を抱き、彼女が寝ている部屋にこっそり忍び込み、
1日目 取れそうなボタンをつけてあげる
2日目 塗りかけのペディキュアを塗ってあげる
3日目 誕生日祝いに花束と指輪を贈る
4日目 指輪を指にはめる彼女を陰から見つめる。そして...と過ごす4日間を描いた作品です。

日本人がモデルだそうです。日本の三面ニュースでこういった事実を知った監督がそこからアイディアを得て作った映画だそうです。

これを「純愛」と呼ぶか「ストーカー」と呼ぶかがテーマですが、紛れもなくストーカーでしょう!というのが私の感想。

自分の気持ちを直接相手に伝える勇気の無い、不器用で無口な内気さんが、寂しさ故にやっちゃいました的な話。犯行理由を聞かれて「愛です」と答える彼は、「自分、不器用ですから」の高倉健と重なる部分もありましたが、彼は「ストーカー」、高倉健なら「純愛」というのが世間の目でしょう。(ちなみに高倉健の映画とはまったく関係ありません。)

そして舞台がポーランドなのですが、寒々しく寂しい感じがするのも、個人的に好きじゃありません。もちろん、情景と映画のストーリーがピッタリですが。イメージは留萌の冬です。
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