このレビューはネタバレを含みます
中国、3歳のポンポンが行方不明になる。
そして3年後、誘拐されていたポンポンは小さな村で発見され保護される。
そして父母の元に。
しかし5歳になった息子は父母を忘れてしまっていた。
実際にあった事件を基にした映画。
一人っ子政策により児童誘拐、人身売買、経済格差が浮き彫りにされる。
夫が誘拐したとは知らずに育てていたホンチンがかなり哀れだが、同情にいたるのはなかなか難しい。
しかしポンポンは大切に育てられていた事が分かる。
ポンポンの妹として育てられていた女の子(この子がめちゃくちゃ可愛い)も誘拐なのか捨て子なのかも分からない。
また被害者達は誘拐された子供が死亡していると確認し死亡届を出していないと、新たに妊娠しても産んだ子供の出生届が出せないという。
幾重にも重なる中国の問題や闇が悲劇を起こしている。
ラストに映画のモデルとなった本人たちや子供たち、知らずに育てていたホンチンのモデルとなった人が登場する。
そして事件のドキュメント映像を俳優陣が観ている。
私は胸が締め付けられる思いだった。
ピーター・チャン監督作品