バットエイプの登場で和ませてくれるけどもシーザーがずっと眉間にしわを寄せてるしテーマ的にも気が滅入るのでかなり気が重くなる。
しかし不思議な映画。猿が馬に乗って銃を構えているのを当然のように受け入れている。演出のタッチが微妙に浮いてる脱走劇やノバの堂々とした基地への潜入など驚かされる場面もある。彼女は猿にしか認知されない幽霊なのかと思ったぐらい。それでも猿の惑星へと至る戦争でグッと熱くなれるのだから大したものです(偉そうに)。
前日譚を描いたこの新シリーズは人間ドラマとのバランスが見事でライジングはシーザーが主人公だけど猿たちと人間たちの交流を丁寧に描いていて良かったのだけど本作は大佐のハレルソンが1人気を吐くぐらいで人間側のドラマが弱かったのが残念。まぁそれは猿が支配する地球になるのだから当然の展開ではあるのだが。前作で影の薄かったロケットが活躍するのは嬉しかった。
何はともあれ三部作の最後としてふさわしい結末でした。こういう前日譚を描く映画って監督の作家性がモロに出ちゃってちゃんと繋がってるの？と言いたくなる映画も多いですがマット・リーブス監督は見事にやりきったと思います。大円団。シーザーさんお疲れ様でした。
