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ディーパンの闘いのkiritoのレビュー・感想・評価

ディーパンの闘い(2015年製作の映画)
3.9
【なんですか、この毛色の違う映画は!】

ー暗闇の中ー
青と赤のライトが交互に光り出す。
そしてそれは次第に輪郭を現して
タイトルがぼんやりと浮き出す…

………………………

正直、これは、非常〜に面白い(´・_・`)


のですが、私のレビューで果たしてこれを伝えることができるのか?
全くもって自信がありません笑!!!!

しかし、頑張りましょう!


まず、
第68回カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作品の今作。
過去にはダンサーインザダークやパルプフィクションが、最近ではアデル、ブルーは熱い色が受賞していますね。

今作はあのコーエン兄弟とドランが絶賛し、話題作【キャロル】を抑えて賞を取ったことでも話題になりました。


あらすじ↓
物語は内戦のスリランカからフランスへと逃げてきた元兵士ディーパンと女と少女。
この3人には家族関係はなく、いわゆる偽装結婚だった。
しかし、フランスへと移った3人だが、そこに待ち受けていたのは別の暴力だった。
新しい家族のため光を求めてディーパンは闘いを挑むのだが…


とにかく圧巻で、映画としてかなり斬新だと思います。


それは冒頭の入り方でイメージするこの映画の像が最後の10分で全くひっくり返されるというのが一つの要因だと思います。

とにかくこの映画を見てると先が全く読めない。
次はどーもってくるの?
この後どーするの?
何が起こるの?

先が全く見えない不思議。違和感。
まさに、映画に引き込まれている瞬間といえるでしょう。


そしてこだわってるのだろうけど暗闇の使い方が非常にうまい。
3回くらい真っ暗なシーンがあるんですが、それぞれ用い方が違う。


さらに後半10分のカメラワークが秀逸で、私はもしかしたら初めてみた手法かもしれない。
その人物だけに焦点を当てる主観的な撮影方法で【サウルの息子】でも取り入れられてるのだとか。(これは今日のゲストの方が仰ってました。)
今後はこういう撮影方法が増えるのでしょうか?


実は冒頭書いたタイトル出現前にも私は好きなシーンがあって、この映画の入り方がかっこいいというかオシャレなんですね!
最近はオープニングもエンディングもこだわる映画が増えてるきがします。


いや〜こうみてみるとこの映画の良さはなんなんだろう?
とても難しいのですが、やっぱりイメージと違うエンディングに持っていく点が斬新なのかなぁ〜



こちらも悲しいかな、全国公開の作品ではないですが、今年の話題作になることは間違いないはずです!
機会があれば是非観てみてください!


毎度のことですが試写会にて
2016.1.27
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