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サウルの息子のno58のレビュー・感想・評価

サウルの息子(2015年製作の映画)
4.2
第68回カンヌ国際映画祭 グランプリ受賞作品。
ゴールデングローブ賞外国語映画賞受賞。

サウルは、ナチスが選抜した、ユダヤ人の死体の処理に従事する特殊部隊「ゾンダーコマンド」で働くユダヤ人。ある時ガス室で亡くなったのが自分の息子だと知って、正しく埋葬してあげたいという思いからドイツ兵の目を盗んで息子の死体の奪還から、宗教者であるラビを捜して奔走するストーリー。

去年SHOHAを観たのが役に立った。かなりリアルに再現されているように見えた。ゾンダーコマンドたちがこういうことをしていたというのがSHOHAではインタビューだったけど、この作品では生々しい映像として突きつけられた気分。
なので勢いもあるし、緊迫感もある。背後からカメラが追うスタイルや、自分の視界みたいに、視点以外の周囲をぼやかす撮影手法も臨場感があってすごくよかった。
画面のアスペクト比がスタンダードだったのも、閉塞感が伝わってきた。
個人的にはもっと仲間たちの言うことを聞いてよー、とやきもきしてしまった所もあったりしたり。。

ラストのサウルの表情がどういう感情からくるものだったのか、
そして仲間の人のあの言葉が一体何を意味していたのか、
合わせていろいろ考えてしまう。

追記 ゴールデングローブ賞おめでとうございます。アカデミーも獲るだろうなぁ。獲ってほしいなぁ。
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