MossMiLL

ロブスターのMossMiLLのレビュー・感想・評価

ロブスター(2015年製作の映画)
4.1
凄かった。。『聖なる鹿殺し』は無意味に見えるグロにノれなかったけどこっちはよかった。
作品全体を貫いて「愛し合うには(心身における)何かが同じでなければならない」という謎の生理?がある。ラストシーンでもそれが烙印みたいに暗示されて終わる。法がどんな荒唐無稽でシュールに思えるものでも、そこにシステムと罰があればそれはあっという間にリアリティとして機能しだす。シュールで残虐で、それはどこか現代への風刺にも思えながら、ユーモアや美的構成を忘れずに描かれていく。復讐は割とさらっと達成するんだけど、それは愛するものを致命的に喪失してからなんだよな。画面がほんま美しい。チラ見せしてる森を徘徊する孔雀やラクダ、フラミンゴがおしゃれ。
メタボ体型の困り顔のおっちゃんが銃持って森の中で奮闘するだけでおもろいのに何だこれは。
ドゥルーズの『ザッヘル=マゾッホ紹介』で、サドのもつアイロニーとマゾッホのユーモアがあったが、それに一脈通じるところがあると思った。リピートする冷たい女拷官のシーニュといい、なんとなくマゾッホ的なんじゃないかと思う。権力が愛と結びついた世界観。
MossMiLL

MossMiLL