普通に嫌いなシーンも多いけど、それを余裕でカバーできる魅力のある作品！
劇場で観て以来2回目の鑑賞だけど、本当に映像表現が豊かな映画だと思った。静と動の緩急極まるカルタでの流麗なアクションとカメラワークのコンビネーションの素晴らしさは言わずもがな、その他にも所々に映画的工夫を感じられる。
例えば序盤屋上で太一と千早が小学校以来の再会をするシーン。そこに至る一連のシーンで後にチームとなる机くん、肉まんくん、奏ちゃんがさりげなく映り込んでいる。その時点では太一達が存在すら認識していなかった彼らがその後仲間になるということを思うだけでグッときた。
また本作一番の号泣ポイントである机くんのあのシーンでは同じ場面を敢えて別の視点から描き直すことで深い感動のあるものになっている。人間関係を築くことを拒んで生きてきた彼が産まれて初めて仲間というものの存在を実感するこのシーンは本作の中で一番泣いた。
一方でキャラクター描写では一部デフォルメされ過ぎて本当にムリなシーンが多かった。肉まんくんと北央学園のヒョロはキツすぎる。あと顧問も嫌い。
