一度テヘランに行ったことのある人なら「おおーっ！」となる映画。そうじゃない人が見ると退屈に見えるかもしれない。というか、全体的に退屈で途中で眠くなる。イランに興味がある人が見ると、向こうの生活や社会問題を、実際に現地のタクシーに乗ってドライブしながら垣間見る旅行気分に浸れるのでいいかもしれない。
いや、でも、イランに興味がない人にも見てもらいたい。タクシーのいろんな乗客に個性があって、みんなイスラム共和国の社会に不満を持ちながらも愚痴を溢している。不自由な国のなかでも、自由に愚痴を溢す人が多いっていうのは大事なことだと思う。イランって無個性でみんな反米で、テロリスト予備軍みたいなのが一般的なイメージだけど、そうじゃないんですよ。
