からあげ

オーバー・フェンスのからあげのレビュー・感想・評価

オーバー・フェンス(2016年製作の映画)
3.5
函館三部作でもある「そこのみにて光輝く」
に続き本作が二作目の鑑賞となる。

壊れた女と壊す男
なぜ、壊れた女は壊れた心を修理してくれる
ような相手を愛さないのか
壊す男は壊れない温かみがある層が厚い相手
を選ばないのか‥
ちょっとだけの不快感が湧いてくる。
しかし、闇があれば闇を理解してくれる相手
じゃなきゃ男と女はうまくはいかない。
相手の中に自分を重ね愛おしくなり支えてあ
げたい守ってあげたくなるってあると思う。

くっついても別れてしまうのかもしれない、
また、違う誰かに支えられ支える日が来るの
かもしれないけれど、そうやって人生って
なんとかやっていけるのかもしれない。


あまり好みではない物語だったけれど原作者で
ある佐藤泰志さんをウィキで読んでみた。
函館出身で41歳で亡くなられている。
早過ぎる死へ向かい作者が思い描きたかったの
は何か、本作では蒼井優演じる壊れた女さとし
は感情むき出しですぐに叫び怒りだす危ない女
として描かれている。
人の中にある悲しみが深く、繋がり寄り添う姿
が救いのようにも感じた作品でした。
私は、愛おしさも、悲しみも、情けなさも‥
いろいろな心を知っているつもりだけれど、
私の器では作者である佐藤泰志さんの心を少し
だけ覗けたとしても、それは氷山の一角でしか
ない部分だけだと思います。

函館は一度も行ったことがないんです。函館弁、
温かく感じました。人懐っこい感じがします。
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