早く夏が終わってくれないかなあって軽い気持ちで観ました。夏の終わりが寂しいのを忘れて。
生活環境の違う二人。女の子と間違えられる芸術家肌のダニエルが風変わりな転校生テオと意気投合し、改造自動車でフランスを旅します。ミシェル・ゴンドリー監督の少年時代の自伝的作品。
恋も友情も大切な中2男子のロードムービーは、小ネタのオンパレードで、おいおいと突っ込みながら笑いながら鑑賞。テンポと間合いがよく、なんとなくフランス版三谷幸喜作品のよう。
ダニエルよりテオは大人で、世の中の道理がわかっている苦労人。二人の絶妙な<哲学的・中2的>会話がサイコーでした。ダニエルが自問自答していたことをテオが答える。
女の子と間違えられるダニエルは自分の<個性>を探していました。
自分らしさって何? 自我を確立したいダニエルに、テオは選択と行動で示せ、と言います。失敗続きのダニエル。テオの真似はしたくない。流されたくない。
二人の作った改造自動車は、家型🏘️ですごく可愛い。
テオのクリエイターとしての創造力が抜きん出ています。
ダニエルは個展を開くほどの絵画の才能。
フランスを周り、夏の終わりに、背丈が少し伸び、女の子に間違えられなくなったダニエルは、恋より友情が大切になっていました。でも夏は終わってしまった…ダニエルが気づいたのは大人になることの苦味。
良きロードムービーでした。
永遠の14歳。
君たちは天才だ。