ナチス映画数本目。
生きるに値しないクズはいるのだとつくづく感じさせられるばかりだ。
1958年の西ドイツが舞台。
アウシュヴィッツを皆、知らない。
冒頭の衝撃。
シンドラーのリストでは少女が連行されるユダヤ人に罵詈雑言を浴びせ石を投げつけるシーンが印象的だった。
国民から多くの支持を受けたナチ党だが、戦後13年で国民は都合の悪いことをしれっと忘れてしまったのか?
なんとも不愉快な始まりだった。
次の驚きはアウシュヴィッツに在籍したSSの多くが裁判にかけられず、のうのうと社会復帰を果たしていたという事実である。(世界史の勉強不足...)
主人公が世の中ナチだらけと嫌になってしまうのもうなづける。
極めつけはヨーゼフ・メンゲレ、もうウンザリするほどの悪魔。正直アーモン・ゲートでお腹いっぱいだ。
最後はアウシュヴィッツ裁判に繋がり、ナチス根絶の動きが広がるという希望的な終わり方でスッキリはした。
が、裁判で誰1人自責の念を述べる被告がいなかったこと、メンゲレが逃げ延びてること最悪に胸糞だった。
【ナチス映画をいくつかみて思うところ】
・第二次世界大戦期を生きたドイツ人、一般国民も含めて本当に嫌いになった。正直中には良い人もいるというのはわかるが擁護しきれない。(多数や民族で括るのはナチズムに通じるのでこの場限りにしておく)
p.s.
破れたスーツで男女関係を比喩する手法、好きだった。
この映画の真の見どころはヨハンとマレーネの恋愛模様かもしれない。(ベッドシーンでテーブルライトにシーツをかけるところになんとも言えないエロさを感じてしまった)