とても興味深い作品だった。
破綻している教育現場。
不良の溜まり場を教師が盛り立てる作品は数あれど、やる気のない教師に、何を守るべきか見失っている組合に牙を向く作品は初めて観た。
本作、演者たちがとっても良かった。
酷すぎる教育現場のシーンに見ていて落ち込むが、マギーギレンホール演じる識字障害の子供を持つ母親が、いざ自分で変えてやろうと進む様が、賢くはないが直向きで応援したくなる。ただ明るいだけではなく、とても人間臭く素直に感情を表現。
またマギーだけだと、もしかするとウザ過ぎたかもしれないが🤣、ここにヴァイオラデイヴィス演じる理想と現実に苦しむ教師が良いコンビネーションを生んでいて、デイヴィスはほんとにこう抑えながらも良く感情が伝わる役者。素晴らしい😊。
オスカーアイザック演じる組合の良さも知る教師に、組合の腹立つクソババアかと思いきや双方の意見に真摯に耳を傾けるホリーハンターもまた巧い。
いろんな立場がある。
取ってつけた感のエピソードや、なかなか強引な展開に首を傾げる部分もあるが、興味深く拝見！
下手な感動作で押し進む後半なんだけど、わかっていながら感動。ここもマギーとヴァイオラに乗っかれたから。
本作、教育の中身を大事と言いながら、映画は感動巨篇で薄っぺらい。この社会問題を利用している感は否めず、制作サイドへの不満は感じる。
子供を利用するなと劇中で語っておきながら、あのラストはいかがなもんかと😓。
その辺りがチグハグ。
題材への敬意は感じない。
スコアは演者たちに😊。
