オザキ

残穢 住んではいけない部屋のオザキのレビュー・感想・評価

3.3
一言で表すと、「モダンな音楽の中、竹内結子の落ち着いた語りで聞く怪談」といった映画でした。

ホラー初心者の方、非常にオススメです!昨今の洋ホラーはビックリ装置が発達し過ぎて腰抜かしちゃいますからね。その点「残穢」は非常に落ち着いた雰囲気の中、ビックリ効果に頼らず不気味さを積み重ねる事でゾッとさせる。非常にJホラーらしい映画です。ただ、激しいホラーが好きな人にとっては「もっと怖くていい」との評価に繋がるかも知れません。


以下はあくまで個人の観点ですが、日本のホラーには王道ルートが存在します。

①主人公が何らかの呪いにかかる
②その呪いを解く(成仏させる)ための調査をする
③呪いの原点となる場所or人とラストバトル
④大抵は成仏に失敗してEND

「残穢」は、上記の4ステップの中でも②に非常に重点を置いたタイプのホラーです。似た傾向の映画に「ノロイ」があります。
「調査で新たな真実が分かる」→「怪しげな現象(伏線)と繋がる」→「怖い」
という原理を繰り返し恐怖を増幅させる珍しいパターンです。一気に「キャーー!」とはならず、ジリジリと怖さが増していく感覚に襲われます(めちゃ好き)。ただ、画や話の不気味さにおいては「ノロイ」が数段リードしている様にも感じました。
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