ピロシキ

ハッピーアワーのピロシキのレビュー・感想・評価

ハッピーアワー(2015年製作の映画)
4.6
もはやこの作品そのものが、小説の朗読会である。意図的に感情を抑制した状態で「言葉」として放たれる台詞。初めは「棒読み…」とものすごい違和感だったけど、慣れればほとんど気にならない。演技力に関してはおのおのが脳内で補完するしかない。でもそれは彼らが「大根役者」だという意味では、けっしてない。それぞれのキャストがしっかりとその役を生きて言葉を発している、という気にさせられた。不思議な体験だった。

視界を遮るような大雨のなか4人で始まった物語が、晴れた空の下太陽に照らされた1人を写すまでの、5時間17分。自宅にてブルーレイで、パートごとに3日に分けて観た。とても幸せなひと時だった。
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