パッセンジャーのikoanのネタバレレビュー・内容・結末

なかなか面白いSFラブロマンス、宇宙版ロビンソンクルーソー、未来版キャストアウェイってとこですかね。
クリス プラット、ジェニファー ローレンス主演。登場人物はたった3人。アンドロイド入れても4人です！
片道120年！乗客5000人！全て自動化された宇宙船！
旅程90年も残したった1人冬眠ポッドから目覚めてしまった主人公。
冒頭から暫くは孤独に耐える主人公の一年が髭の伸び方と共に丹念に描かれます。そして主人公のとった行動。
ヒロインが登場して物語は一変、ラブストーリーに。
恋愛と嘘を巡るエピソードがちょっとサスペンスな感じで展開、おやこれは？と思っていると船内に異常な現象が起き始め3人目の登場人物が唐突に登場！今度は生き残りを掛けたドキドキのサバイバル劇へ。シチュエーションが次々変って行き最後はいい感じに収まるストーリー。
脚本は決して悪くはないんですがイマイチ焦点が定まらない散漫な感じは否めません。
舞台となる宇宙船、SF映画ではこのデザインが成否を決めると言っても過言ではないと思うんですが、うーん可もなく不可も無しの無難な感じですかね。
DNAの二重螺旋を一部切り取った様な外観の宇宙船、回転しながら遠心力で重力を発生させてるのかと思ったら、劇中突然重力が失われるシーンが2度程有り？？ ？
白を基調にしたインテリアは凄く綺麗だし、四隅突出型墳丘墓みたいなルンバ？が連結する所なんかは面白いんですが全体的には新しさは感じられませんでした。スイートルームの階段はちょっとカッコ良かったですが…。
ヒロインのジェニファー ローレンス。
決してスリムな感じではありませんがアクション多いんですよね。そのギャップがいいのかな？なんか無表情で感情表現が希薄に思えるこの方、そこがいいんだか悪いんだかよく分からない不思議な魅了の女優さんです。あっ、私は好きですが。
ところで高速の50%で航行と言ってましたが片道120年かかると言うことは通信だけでも60年！と言うことは第一陣が出発してから向こうで環境を整えその報告が地球に届くのに少なくとも180年！それから第二陣が出発し向こうに着のに更に120年後！第一陣が出発してからなんと300年！お互い120年間眠っていても実に180年のタイムラグ！180年あったらその間何回紛争や政変が起こるでしょうか？
この宇宙船、5000人から運賃取っても何往復すれば採算合うんでしょうか？気の遠くなる年月ですよね。経済的に成り立つんだか？ジェームズキャメロンのアバターみたいな莫大な利益の見込める何かがあるんでしょうか？
劇中主人公がこの計画では誰も利益を得られないと呟くシーンがありました。全く同感です。
こんな計画に大金払って参加する人が5000人も居るなんて、その頃の地球はよっぽど酷い状況にあるってこと？300年も安定的に酷い状態が続いてるって事？なんでしょうか？ ？？？
結構悲観的な未来感だったんですかね…。
話は面白いんだけど脚本、映像、役者全て可もなく不可も無しなもんで、余計な事考えちゃいました…。