にゃんこむ

パッセンジャーのにゃんこむのレビュー・感想・評価

パッセンジャー(2016年製作の映画)
3.8
最近観たほかのSF作品と比べると宇宙船が尖ったロボットアニメに出てくるようなかっこよさでした。

○5000人を越す乗客を乗せた宇宙船は120年の旅を経て新天地へと到着する予定だった。道中の人間は冬眠状態で過ごし、到着の3ヶ月前に起き、宇宙でのバカンスを楽しむことになっていた。
しかし、地球を旅立ってから30年ほどのところで、ある一人の男性の休眠ポッドが故障し、強制的に起されてしまう。他の人は皆寝静まった宇宙船内で一人残り90年を過ごさなければいけなくなった男性は……。

火星で取り残されてしまったり、宇宙ゴミがとんでもない勢いでぶつかったため宇宙に取り残されてしまったり、孤軍奮闘するSFってとても好き!!
この作品は、男性が宇宙船という閉鎖空間のなかで、あと90年も1人で過ごさなければいけなくなります。90年という歳月はすなわち男性の孤独な死を意味します。
地球との通信は何年もかかり助けも望めません。
しかも、この男性は乗客の中でも”エコノミークラス”なので、食事も質素だし、どこへ行くにも障害ばかり。

男性はこの状況を楽しんだり、苛立ったり、絶望したり……。この男性はいろいろと船の中でやりたい放題したり、悪いこともしちゃったりするんですが、それでも同情してしまうなぁ……。だって、このままでは一人で寂しく死ぬことが決まっているわけですから。

SFとしては、フィクション色が強く、
冬眠ポットは”絶対に壊れることが無い”ので、男性が起きてしまっても対応策が用意されてなかったり、その他も色々とこじつけ感が強いと思いましたが、SFのシュチュエーション的にはかなり好きな作品です。

ラストの男性がピンチになるところだけは、なんでわざわざ抵抗が強くなるところでなぜ真正面から向ってしまったんだ……と疑問に思ってしまいました。横に逃げられるスペースあったのになぁ。映像映えを優先したにせよ、そこだけは納得できませんでした。
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