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ちはやふる 下の句のnishikawaのネタバレレビュー・内容・結末

ちはやふる 下の句(2016年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

松岡茉優が良い。
劇中 瞬き一回しかしません。
「たそがれ清兵衛」の田中泯みたいで すごかったです。

下の句では何かを伝え伝わるような描写と、それにともなって手を伸ばす、何かに触れるという動作が印象的でした。上の句でも多用された動作でしたが、それがさらに繰り返されています。
試合中に幼い頃の一番良かった時を思い出す太一。同じ想いを胸に千早が部を創設して、山で差し出されたその手を取った机くん。試合会場でその背中を追った新が見つける、かるたをやる意味。
新の熱い想いが波及し回り回ってまた新に戻ってくるこの構成がすごく良かったです。

上の句で勝負を賭けた太一が伸ばした手。
机くんに差し伸べられた手。
想いを込めた奏の手。
全ての始まりになった新の手。
相手を突き放す不器用な詩暢の手。
そして最後にはこちらに向かって伸ばされる千早の手。

積み重なった手の演出が紅葉のようでとても面白かったです。
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