ニューヨークのビルとビルの間をスイングしない代わりに地べたを這いずりまわるスパイダーマンが見れます。
スパイダーマンになった経緯は驚くほど省略されベンおじさんの死も描かれず以前のシリーズとの差別化を図ってる。描かれなくても物語にスッと入っていけるのは土台が出来上がっているからだろうし演者、演出も頑張ってるからでしょう。
学力大会のメンバーがとても魅力的で彼らの優勝までの軌跡を追った映画を見たいほど。それほどに青春映画として優れてると思う。同級生をモブとして扱わない姿勢を褒めたい。
トムホはスパイダーマンとして適役でした。自分にスパイダーマンだろと問いかけるシーンは熱い！誰彼に認められたいという気持ちから純粋に目の前の危機に対して行動を起こすというヒーローの成長物語として優れている。
ライミ版スパイダーマンのようにオタクというわけでもなくアメイジングのようにイケイケのわけでもない丁度いいお湯加減。
その他、マイケル・キートンが車の中で理詰めでトムホを攻める場面なんかは威圧がすごくてゾワっとする。大人怖い。キートンの演技もいいが変幻自在なワッツ監督の演出が光る。
ラストのヴァルチャー戦は夜間ということもあり何が何だか見えづらくて少しストレス。アクション映画としてはまだやれることはあると思うが小品で可愛い映画。同じMCUのアントマンを思い出した。
