ワイカ

スパイダーマン:ホームカミングのワイカのレビュー・感想・評価

4.6
劇場公開時の記憶で書いてますが、この作品は一連のマーベル映画の中で、ウィンターソルジャーの次ぐらいに好きかも知れません。

まず敵の設定にリアリティが感じられる点が良かったです。これまでのスパイダーマンシリーズの敵は、肉体や精神をテクノロジーや薬に乗っ取られて化け物になるという設定が荒唐無稽で残念でしたが、今回は化け物にはならず、最後まで人間(しかも結構リアルな人間味あり)だったので感情移入できました。

その悪役を演じたマイケル・キートン良いですね。今作といい、スポットライトやファウンダーといい、バードマンの成功で完全復活した感じがします(今回、翼で飛ぶ役なのはバードマンのオマージュでしょうか?)。

アイアンマンとスパイダーマンの絡みも面白かったし、スパイダーマンのスーツはスタークが開発したという設定も説得力がありました。

全体的にトーンは少し軽めですが、主人公の親友とかいい味出していて、コメディタッチなシーンは笑えました。

最後にMJがそうきたか!って遊び心も面白い。そう来るならグウェンは出てこないんでしょうか?(笑)

終わり方も良くて、エンディングのラモーンズも意外な選曲でした。

スパイダーマンはこれまで最初のシリーズ(トビー・マグワイア主演)の1、2作目(3作目は酷かった…)が好きで、前のシリーズ(アンドリュー・ガーフィールド主演)も悪くはないと思っていました。

ただ、同時に、あまりに短期間で新シリーズが出て、ちょっとどうよと思ってたのも事実。前シリーズなんて続きがありそうな終わり方だったのに、打ち切られて残尿感いっぱいだったし。

そのため、この新スパイダーマンもシビルウォーで出てきた時は、前作からこんな短期間でまた新シリーズかよ、アベンジャーズに絡めるためにまたまた刷新するなんて節操なさすぎるだろ、とウンザリしたものです。しかも主人公の俳優さんは今までよりオーラがなく、軽い感じなとこにも懸念を抱きました。

ところがいざ本作を観てみたら、そんな心配や不満は全部吹っ飛ばされるぐらい素晴らしい出来で、マーベルの底力を思い知らされました。

しかしインフィニティウォーの衝撃的な結末を考えると、今作の続編てどうなっちゃうんでしょう?とても心配です。

ワイカ

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