70年代の韓国は女性として酷いところだったかもしれないが、「女の苦悩」という話題について素晴らしい映画も多いね。これも暗くて良かった。まだ軍事政権で貧しい国だったので映画の予算もあまりなかったのに監督たちがみんな頑張ってて、結果の直接感（本当にあることば？）が好きだ。生な映画だ。さようならキョンガさん！

70年代というと世界中が荒れてたように思うのだが、この映画も閉塞感バリバリで悲惨な感じである。まあ当時の日本映画も似たようなものだけれども、このころの韓国は朝鮮戦争が停戦して10数年。おまけに軍事政権下。さらに日本よりも男尊女卑や地域差別の思想は強いので悲惨さは日本よりも数倍パワーアップといった感じだろう。ほぼ女性を物として扱う描写が多々見られる。そんな彼女に手を差し伸べるもどうしても不幸になってしまう。そうゆう時代だったからと言うのはたやすいが、現在がいかに幸せな世の中になったんだろうというのを噛み締めたいもんだ。

ボーイミーツガールもの。女側の過去が酷すぎるし、かなりぶっ飛んでる。金持ち男と結婚しても幸せになれない人多すぎじゃないか…。占い師が女を占った後に「若いのにこんなに沢山の男を知ってるのはありえない」みたいにボロッカスに言うところ笑った。衣装は原色多めで『悲愁物語』みたいな色使いが良かった。韓国映画のヒロインって純粋で明るくて根っからの悪い奴はあんまりいないのに、出会うゴミ男が女の全てをぶっ壊してるパターンが多い気がする。名前のタトゥーとか女へのえげつない暴力とか怖すぎ。
女の過去回想パートが長すぎて若干飽きるが、終盤、口に雪を掻き込んで睡眠薬を飲むところはとても良かった。続編があるらしいが、これ以上描くことってあるのか笑？いつか続編も観てみたい。

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