チリ、西パタゴニアの民族(インディオ系)の、海と宇宙に対する考え方、そしてチリに入植者してきた白人らが彼らに行った残虐行為、さらにそれと並行してチリ近現代史の闇(主にピノチェトのせい)を見せつけてくる。
U-NEXTで本日中に配信が終わる本作だが、本作が自分にとって初パトリシオ・グスマン作品の鑑賞となった。
最初こそ、パタゴニアの人々の独特な風俗から観念的な要素を感じ取れるばかりだったが、中盤にかけては前述した人間の残虐さを余すことなく、淡々と映し出して行き、後半まで行くにかけてはピノチェト政権の所業が自分が思っていた以上に悍ましくて言葉を失う(ヘリを使ったアレは情報としては知ってたが、本作はそれを恐ろしく事細かに伝えている)。
ランタイムは短いけど結構破壊力あるドキュメンタリーだった。
「光のノスタルジア」も機会があれば観てみたいものだ。