tak

青い性/処女喪失のtakのレビュー・感想・評価

青い性/処女喪失(1983年製作の映画)
3.0
写真家デヴィッド・ハミルトンの作品をご存知だろうか。薄布の向こうから写したようなソフトフォーカスで女のコを撮る雰囲気のある作品たち。風吹ジュンや美保純、渡辺美奈代の写真集にも彼の作品がある。そのハミルトン氏は映画も何本か手掛けている。この「青い性」(旧ビデオ邦題は「妖精たちのプレリュード」)は少女たちのひと夏の経験めいたお話だ。

キャンプにやって来た女の子御一行。うち3人がボートで対岸に見える島へ行こうとするが、途中で嵐に遭ってボートは大破。ヒロインのキャロリーヌは気がつくと浜辺の小屋に裸で寝かされていた。他の二人と共に助けを求めようと訪ねた豪邸で、ピアノ奏者の女性と中年男性が愛し合っているのを目撃する。キャロリーヌは、自分を助けてくれたのはその男性だと信じ込む。やがて3人は島の男のコたちと仲良くなり、恋も芽生えていくのだが、キャロリーヌの関心はあくまでもあの中年男性だった…。

クライマックスは中年男性とキャロリーヌが二人きりになる展開となるのだが、本当は悲しみの底にいるはずの彼がキャロリーヌと…。いや男の行動なんてそんなもんと思えばそれまでだけど、ともかく筋書きはどうでもいい。とにかく映像を愛でる為にこの映画はある。だって女性をどう撮ったら美しく見えるかを知り尽くしたデヴィッド・ハミルトンですよ。なんでもなさそうな場面がすごく絵になる。フィリップ・サルドの美しい音楽と海辺の風景、そして綺麗な女の子たち。他に何がいるのさ。

ヒロインのモニカ・ブルークは、デビッド・ハミルトン作品しか出てないようだ。モデルさんなのかな。ヒロインを支える優しい友人を演ずるのは、まだ10代だったエマニュエル・べアール。この頃から輝きが違う。

ハミルトンが撮った美保純の写真集、高値がついてるんだろうなぁ。
tak

tak