常木さおり

或る終焉の常木さおりのレビュー・感想・評価

或る終焉(2015年製作の映画)
3.0
『おみおくりの作法』を彷彿とさせ、
観るべくして観た作品となる。

感情を殺し、死を迎える患者に尽くす。
仕事から一線を超えて。
妻になり、弟になり。

始まって5分のシーン、
これは覚悟が要ると構えた。

誰にでも平等に与えられた死。

仕事以外の時間は走る事で
時間を費やす。

突き付けられる、介護とは。
私の母、妹、義弟と介護に携わった仕事をしているが、私には到底無理。

彼は自分の中の何かを
押し殺し、擦り減らし
また亡くなった息子への罪滅ぼしの如く
末期患者の介護に全うする。
または手を貸す。

そして彼にも死はある。



久しぶりに、
おそらく猿の惑星以来の
ティム・ロスは
少し猫背でいい具合に
歳を重ねていました。