ねぎおSTOPWAR

スターリングラード 史上最大の市街戦のねぎおSTOPWARのレビュー・感想・評価

3.1
しばらくは戦争映画を優先して観る期間。

ということで第二次世界大戦ソ連とナチスドイツの戦争、スターリングラードの市街戦についてロシア製作の映画。

数ある創作のひとつで、戦地のアパートに一人留まる19歳の女性と、生き残り立て籠もるロシア兵士たちの数日を描いた。

ロシア兵士たちの純真さが強調されている一方、ドイツ軍を完全な悪として描いているわけでもない。ドイツ将校とロシア女性とのロミジュリのようなエピソードも。この女性は立て籠もるロシア兵士に「裏切り者」と撃たれてしまう。最後は19歳の女性だけ生き残る。
そしてその息子が現在語り部として冒頭とエンディングに登場する仕組み。またその舞台が東日本大震災だから、日本人にとっては解釈の難しいところ。製作者としては、瓦礫の下のドイツ人を助けるという因縁で何かを表現したいのだろう。


同じ国であっても、戦国時代と今とでは死生観が全く異なる。だから国や民族が違えば考え方も理解し難くても当然。しかし、戦死する兵士の涙に込められるものは本当に大差ないと思う。残された我々はその上に生きている。戦争は絶対に繰り返してはいけない。むやみな憎しみも捨てようと思う8/16。