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シン・エヴァンゲリオン劇場版のrhumのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

イキり言動氏が身の上話をタラタラ語り出すあたりから現実世界のラストショットにいたるまで、終盤の展開はほぼほぼ予想通りだったけど、だからこそ(?)作品が無事に予想通りの着地を迎えられたことにむしろストレートに心震えてしまった。

グッとくるポイントは色々あったけど、結局一番胸が締め付けられたのは、(旧劇場版ラストシーンのやり直しとしての)シンジとアスカの別れの場面と、その帰結としての、2人の人生が交差しないであろう世界が描かれたラストだったかも。彼らの新たな出発を描く上ではこれしかないだろうし、そして結果ハッピーエンドなんだからこれで良いのだけれど、甘やかな痛みというやつが胸に残る。

なにはともあれ。特異な作家性を持つ作り手が自身のクセを極限まで突き詰めた上で獲得した誠実かつ普遍的なメッセージというのは、いつだって感動させられるもんだな。熱心に応援してきたファンとは比べようもないほどライトな見方しかできてないけど、それでもこれは最高の終わり方だなと思えた。まさかエヴァで泣きそうになる日が来るとは思ってもいなかったよ。
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