くら

シン・エヴァンゲリオン劇場版のくらのレビュー・感想・評価

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マジでなんでこいつが選ばれたパイロットなのか、というのが碇シンジだが、これほどまで人の死を目の当たりにする少年もいないと思う。

死は嫌われるもの、厭われるもの。
誰もが目を背けようとするそれを、真正面から突きつけられてしまう。
それが碇シンジだ。

この惑星、宇宙にさえ寿命があるのに、他を滅ぼしてまでも、無理くりひとつの命に固執するラスボス。エゴの極み。
それでもそれは許されない。次の命があり、別の命がある。それが世界。

いろんな巡り合わせでその場に居合わせたそれぞれ。
決して選ばれた人間などいない。
生まれ、営み、死ぬ。

生と、そして死への受容を見ました。
滅ぶからこそ、あなたと会う奇跡があり、今を生きる時間がある。
ありがとう、さようなら。
くら

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