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DENKI GROOVE THE MOVIE? 石野卓球とピエール瀧のyaaaのレビュー・感想・評価

4.2
映画開始直後。
フジロック・グリーンステージ。
ちょいちょいちょっと待ってー。
椅子に座って観るのがモッタイネー。
体揺らしてえー。
と大画面で観る映画ならではの迫力に酔いしれる。
CSなんかの音楽ドキュメンタリーでなく映画として観る価値あり。
といきなり時空をさかのぼるようにデビューの初ライブのビデオぼやぼや映像が。

これまで何度とライブに行ったし25周年の塗糞祭にもお詣りに行ったが、まりんさんと同じように、ついたり離れたりで初期からベッタリ追いかけて深夜ラジオを聞き込むほどのコアなファンではなかったが心はいつも「電気グルーヴ」な私。

そんなんことファンなら知っとるわい!というよりそんなこともあったのねと前人未到の領域「電気グルーヴ」を感慨深く堪能できた。

大根監督ならもっとトリッキーに作っても許されるし期待もしたが、意外や意外。
幾多の映画監督が真面目にボクシング映画を撮るように正面から体当たりでストレートに石野卓球とピエール瀧が到達する誰も行ったことのない場所で誰も聞いたことない音を鳴らし誰も絶対しない悪ふざけを当たり前のようにする偉業をさらりと真摯に時間を圧縮して見せる。

そもそも「電気グルーヴ」に演出する必要が全くなくそれ自体が作り物の映画以上のおもしろさ。
それに尽きる。

大都市以外で閑散とする地方の劇場では唯一監督の舞台挨拶があった。
上映前だったのでネタバレすることも出来ずそんな面白話も聞けなかったが、フジロックのライブシーンの「音」は野外で鳴らす最も最良に聞こえる「音」を再現したそうな。
最後のエンドロールの映像も1000分の1の労力で「バックマン」以上に会心の出来で自慢できると。
たしかに最後は それ自体が「電気グルーヴ」の全て&真実。

人間には二種類ある。
電気グルーヴを知っているものと
電気グルーヴを知らないもの。
とか言いたくなる。

知ってるほうでよかったあ。
yaaa

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