habakari

エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中にのhabakariのレビュー・感想・評価

3.5
苦難と克服がない(=説教臭さがない)青春映画なんて久しぶりに見た気がする。

当時ポリティカル・コレクトネスなんて言葉がどれだけ浸透していたか分からないけれど、少なくともマッチョな野球部員たちの眼中にはそんなものなくて、無邪気に差別的発言を繰り返す。それでも彼らはパンクバンドのギグで騒げるし、文学少女たちとパーティーを楽しめる。反差別の鎖に囚われず。
そう、大学生活が始まる前の3日間の狂騒が、誰に対しても平等に与えられるべきことを彼らは知っている。自由が自由を縛りえないことを。

寛容な時代の一瞬の煌めきは、もう戻ってこないのかい?
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