西本奈津子

スキャナー 記憶のカケラをよむ男の西本奈津子のレビュー・感想・評価

4.4
物や場所に残った人間の記憶や感情=「残留思念」を読み取ることができる特殊能力をもった元お笑い芸人の主人公・仙石和彦が、元相方とともに事件に挑む姿を描く。残留思念を読み取る能力を使ったネタで世間を沸かせたものの、その結果として神経をすり減らした仙石は芸能界を引退し、静かな生活を送っていた。そんな折、女子高生ピアニストの亜美から、行方不明になった音楽教師の雪絵を「マイティーズ」に探してほしいという依頼が舞い込む。当初は渋った仙石だったが、元相方のマイティ丸山とともに事件の謎を追い始める。

人間嫌いになった、仙石。雪絵を探すうちには、人間不信が無くなっていき....。

お笑いコンビの二人、意思疎通が出来ず、自然消滅な感じで解散状態の2人が紆余曲折しながら、事件の核心に迫り、クライマックスまで犯人予想が分かりにくく、面白い作品。