イラク戦争での活躍が話題となって、アメリカへの帰還時にヒーローとして歓待を受けることになった部隊に所属する若い兵士、ビリー・リンの苦悩を描く。
自らの命をかけ、敵と戦うことが仕事で、その道のプロな兵士たち。でも、中身はただの人の良い若者達で。そんな彼らがマスコミや企業のトップ達に都合のいい英雄として祭り上げられる。彼らなりの矜持もあるし、兵士として戦う上で、やはり心にも傷を負って苦しんでいる。なのに、そこへの敬意もなく、それとは関係ない安っぽいヒーロー像を押し付けられる。
戦争で苦しむ人や命を落とす人がいる以上、戦争のない世界が理想だけど、戦争そのもの以上に、戦争がなくならない社会のいびつさとか、戦争の過酷さや残酷さへの無理解こそが問題なのかも、ってことを感じたりした。難しい問題でうまく言えないけど。