大金を持っている盲目の老人の家に、簡単な仕事だと思い盗みに入ったら、実はこの老人は…というワンシチュエーションスリラー。
いくら金が必要だからって盲目の老人を狙うなんて…と主人公にはイマイチ感情移入出来ないだろうし、大半の人はスリラーとわかって観る訳ですから、この老人も只者じゃないんだろうなとは、予測できる訳です。どう話を持っていくのか?という興味は湧く序盤。
案の定、この老人は只者ではなく、一軒家で音を出してはいけない鬼ごっこが始まります。ただイマイチ主人公に感情移入出来てないから、どこか他人事として観てしまい、それほど怖くない。むしろ老人よりに観てしまう。ただ数々の音に関連する恐怖シチュエーションは面白く観れます。
そしてこの映画の白眉はココだと思うんですが、ちょうど中盤で、この老人のもう一つの秘密が明らかに。さっきまで少し老人に肩入れしてたのに、もう印象がガラリと変わって、本当に怖くなってきます。一気にスリラー方向に針が触れる。そこからハラハラドキドキが本格的に始まります。
結構考えられた構成とアイデアの映画として好感度は高いです。少なくとも観てる間は退屈しない映画です。